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中古物件の購入から引き渡しまでの流れ!買付申込や商談のポイントもご紹介!

中古物件の購入から引き渡しまでの流れ!買付申込や商談のポイントもご紹介! 田舎移住

田舎移住に憧れ、いくつかの中古物件を見学し、ここに決めた!と思ったら次の段階。いくらなら払えるか?いくらなら買いたいか?いくらで買えるか?といった話を具体的に詰めていきます。

ここでは、購入したい物件が決まってから、買付申込や商談を行い、最終的に所有権が売主から買主に渡るまでの流れを簡単にご紹介します。

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1. 物件の固定資産税評価額を調べる

買付申込(商談)の前に、まずは資産として、物件本来の価値を知ると良いでしょう。それが固定資産税評価額と呼ばれる金額です。

固定資産税評価額は、不動産情報サイトで掲載されている販売価格の7割前後が目安とも言われていますが、市役所に行けば他人の物件でも固定資産税評価額は閲覧可能

通常、この固定資産税評価額に、売主が不動産屋へ支払う仲介手数料、残留物の撤去費用、売主側の利益などが上乗せされて、販売価格が決められています。つまり「販売価格 > 固定資産税評価額」となります。

買付申込前に物件の固定資産税評価額を把握することで、不動産屋はいくら盛っているのか?いくらまでなら値引き交渉できるのか?の目安になるでしょう。

固定資産税評価額より安い中古物件はワケあり?

稀に、固定資産税評価額より安く売られている物件も存在します。そういった物件には何か深刻な理由があると思ったほうがいいでしょう。

津波警戒区域や土砂災害警戒区域に該当しているとか、殺人や自殺で人が死んでるとか、ご近隣トラブルがあったとか…。

安いことをメリットと捉えるか、デメリットと捉えるかは人それぞれ。不動産投資目的であればともかく、田舎移住のように永住する場合は「安かろう悪かろう」のリスクを考えるべきでしょう。

2. 買付申込・商談

買ってもいい思う金額が決まれば、買付申込商談を不動産屋仲介で行います。そうすると、この段階で仮契約の状態になります。

商談は、売主側と買主側の希望購入金額を調整する場であって、強引な値切りの場ではありません。いきなり半額など、非常識な金額を提示してもNGを喰らうだけでしょう。

ただ、こちらが初回に提示した金額で決まることはほとんどないので、固定資産税評価額を参考に購入したい最安値から挑戦してみましょう。

すると、おそらく以下のような流れになると思います。

販売価格1500万円(固定資産税評価額1000万円)の物件

  • 買主側:「1000万円で買いたい」
  • 売主側:「1300万円なら売ってもいい」
  • 買主側:「1100万円は?」
  • 売主側:「1200万円が限界」
  • 買主側:「1200万円で買います」

上記の例で言えば、固定資産税評価額より200万円高くなりましたが、販売価格よりも300万円安く買えたという事実も大事。「もっと安く!もっと安く!」ではらちがあかないので「いくらなら買えるか?」に重点をおいた商談を心がけましょう。

双方の意見が合致せず、価格が決まらない場合はキャンセルも可能。買付申込はあくまで仮契約状態のため、違約金やキャンセル料はありません

なお、マンション購入ではよくある申込証拠金(5〜10万円)ですが、中古物件の場合は基本的にありません。

関連リンク:購入の申し込みをする際の注意点

ポイント:商談は広い視野で行う

商談では購入後に掛かる出費を踏まえた金額を提示することも重要。

例えば、ボロボロで使えない物置小屋の解体費用、現状売り渡しなら残留物の撤去費用、割れたガラスや柱の腐食といった修繕費用など「住むにはこれだけの費用がかかるから、その分だけ安くしてほしい」という理由を添えて価格交渉すると合理的に値引きしてくれるかもしれません。保証はありませんが。

その他にも「早く売りたい」「現金で欲しい」「住宅ローンはNG」「大切に使ってくれる方」など、売主側の事情や要望も汲み取ることができれば尚良し。金額以外で売主が求める希望に寄り添うことで、安く買えるかもしれません。保証はありませんが。

関連リンク:プロが教える中古マンション本気の値引き交渉術

ポイント:商談は強い意志を持つこと

売主側(物件所有者)が個人なのか?それとも個人から買い取って、現在は不動産屋が所有しているのか?

また、売主側の不動産屋と買主側の不動産屋が存在して、まるで伝言ゲームのように商談が進められるのか?

物件を取り巻く状況で交渉の手順や内容は全く異なります。

しかし、仲介手数料が欲しい不動産屋はできるだけ高く売りたい立場ということは同じ。こちらが「値引き交渉したい」と言わない限り、しれっと買付申込でサインを要求し、定価の販売価格で買わせようとするでしょう。

おそらく、不動産屋独特の圧迫感で押し通す雰囲気になると思いますので、必ず商談の流れに持って行き、こちらが決めた予算を上回らない金額で、強気な価格交渉を行いましょう

ポイント:本契約の前に重要説明事項書を貰う

本契約の話が進み出してから「え?その話しは聞いてない」といった内容は必ず出てきます。例えば「合併浄化槽だと聞いていたのに単独浄化槽だった」「テレビが映らない難視聴区域だった」「排水負担金が必要になる」など…。

ですので、本契約の前に物件の情報が事細かく記載された重要説明事項書を貰う事を強くおすすめします。

もし「契約前だから重要説明事項書は渡せない」と不動産屋に言われたら、買付申込を破棄する勢いでも良いかなと個人的には思います。それじゃあ後出しジャンケンになってしまい、こちらが大損しますから。

本契約で契約書にサインしたら終わりだと思ってください。本契約の解消には数百万単位の違約金もあります。

決して安くない買い物。中古物件は新築と違って不透明な部分も多い。状態が分かりにくい古民家であればなおさら。

重要説明事項書で知りうる限りの正確な情報を共有してもらい、欠損分だけ安くしてもらうのか、妥協するのか、購入を中止するのかを判断しましょう。

ポイント:住宅ローンの仮審査を進める

もし、住宅ローンを利用する場合は、買付申込と同時に仮審査を進ましょう。融資金額は物件の販売価格でOK。

なお、昭和56年以前に建てられた古民家で、住宅ローン控除を受けるには耐震基準適合証明書が必要になります。

おそらく、古民家で耐震基準適合証明書がある物件は、まずないと思いますが、気になる方は笑われるの覚悟で不動産屋に聞いてみるのも良いでしょう。

3. 本契約

本契約で必要な物

  • 身分証明書(運転免許証・健康保険証など)
  • 印鑑
  • 手付金(購入価格の1割)
  • 収入印紙代(購入価格による)

売主側と買主側の双方の合意がとれて購入価格が決定すると、次は本契約になります。

売主、買主、不動産屋の三者立会のもと、重要説明事項書と売買契約書の確認、サイン、印鑑捺印を行います。所要時間は1時間ほど。

本契約では手付金(頭金)を支払います。手付金は物件購入価格の1割が一般的で、1200万円なら120万円ほどでしょう。大金ですが現金で用意することになります。その他、金額に応じた収入印紙代も必要です。

関連リンク:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置(国税庁)

ポイント:本契約の日は六曜を意識する?

六曜とは先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口といった儀式に関連する歴注。入籍や結婚式と同様に、家を買うことも人生における大きな儀式。六曜を意識して本契約日を決めると良いかもしれません。

先勝午前中は吉、午後二時より六時までは凶 → 午前中に契約する
友引朝は吉、昼は凶、夕は大吉 → 昼間以外に契約する
先負午前中は凶、午後は吉 → 午後に契約する
仏滅仏も滅するような大凶日 → 契約は避ける
大安何事においても吉 → 契約するには最高の日
赤口午前11時ごろから午後1時ごろまで吉、その他は凶 → お昼頃に契約する

仏滅でなければ大丈夫そうですが、こういう儀式ごとが気になる方は「大安」で日程を調整するといいでしょう。大安日は「日めくりカレンダー.com」で確認できます。

ポイント:売主と一緒に残留物の確認をする

家具や廃材といった残留物を売主側が撤去してくれる場合、希望があれば捨てずに、そのままにしてくれることもあります。

要る・要らない」の選別は、本契約の後に売主と買主で行うと良いでしょう。元農家であれば鍬や鎌がもらえたりします。その他にも、壺、掛け軸、食器など、まるで宝探し状態。

売主側も処分する手間と費用が省けるので、欲しいものがあれば遠慮なく言ってみましょう。

4. 物件引き渡し

物件引き渡しで必要な物

  • 身分証明書(運転免許証・健康保険証など)
  • 印鑑
  • 残代金(購入価格の残り)
  • 不動産仲介手数料(購入価格の3%+6万円)
  • 登記費用(20万円前後が目安)
  • 司法書士報酬(10万円前後が目安)
  • 固定資産税の日割り
  • 住民票
  • 菓子折り(町長宅訪問があれば)

残留物の撤去、電気ガス水道の解約など、物件を引き渡せる状態になれば、改めて売主、買主、不動産屋、そして司法書士を含めた四者で物件の引き渡し手続きを行います。

この時に、本契約で支払った物件購入価格の1割を除く残代金を支払います。金額が数千万円など、とてもじゃないが持ち運べない大金になる場合は、預金小切手の発行がおすすめ。

関連記事:中古物件の購入代金支払いに便利な預金小切手を発行する手順

その他の諸経費として、固定資産税の日割り仲介手数料土地と建物の登記費用司法書士報酬を現金で支払います。

このあと、司法書士が土地建物の登記変更を行いますので、現住所の住民票も必要です。

残代金と諸経費を支払ったら、売主から家の鍵を受け取ります。土地と建物の権利書は、後日、司法書士から郵送で受け取りましょう。

また、物件引き渡し日に関しても、六曜を意識すると良いかもしれませんね。

ポイント:町長(区長)に挨拶

物件引き渡しの後に、売主がお世話になった町長(区長)へ挨拶に行くこともあります。その際には、買主も一緒に同行し「○月からこちらに引っ越してきます○○です」と簡単な菓子折を添えて軽めの挨拶をしておきましょう。

もちろん、引っ越した後にも改めて挨拶へは行きます。田舎移住で人付き合いを怠ってはいけません。引越し早々に村八分はナンセンスです。

まとめ

以上が、中古物件の買付申込、商談、本契約、引き渡しまでの一連の流れになります。ただ、個人差がありますで「こんな感じなんだ」程度で参考にして頂ければと思います。

何回目の内見で買付申込や商談を行うかは人それぞれ。中古物件とはいえ、安い買い物ではないので慎重になる気持ちは分かります。

しかし、中古物件はスピードも大切。特に、私が探している千葉県房総半島といった人気エリアの古民家は、すぐに商談が入り、掲載開始から1週間で売れてしまうことも珍しくありません。

田舎移住が決まったら、資金計画こだわり条件将来設計の三軸をまず固める。こうすることで、良い物件をベストタイミングで買うことができるはずです。

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