最近、テレビや旅行サイトでも頻繁に取り上げられる大久野島。広島の人気観光スポットとしてもすっかりお馴染みになりました。
特に、野生のウサギが大量発生している「うさぎの島」として注目を浴びていますね。先日、そんなウサギだらけの大久野島へ行ってきたので、今回はその魅力についてご紹介します。
大久野島とは?
大久野島は瀬戸内海に浮かぶ島で、広島県竹原市に位置します。今では野生のウサギが生息する「うさぎの島」として人気観光スポットとなっていますが、戦時中は毒ガス兵器の製造工場があった場所で「毒ガス島」とも呼ばれています。
終戦後は毒ガス工場や砲台なども閉鎖、そして破壊され、しばらくの間は誰も住んでいない無人島でした。その間に、島内の小学校で飼育していた8匹のうさぎが野生化して繁殖。そのまま増え続け、現在では700羽以上にまで増えたそうです。
大久野島のほぼ全域は環境省所有の国有地となっており、休暇村として毎年多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。
休暇村とは?
休暇村とは、国立公園や国定公園をリゾート観光地として活用することを目的としており、一般財団法人休暇村協会が運営を行っています。
宿泊施設やレジャー施設の運営を通じて、その土地ならではの特産品を活かした料理の提供や地元住民の雇用促進など、地域の観光産業にも貢献しています。
30秒でわかる大久野島と毒ガスの歴史
- 大久野島で製造されていた農薬のサイロームから毒ガスが生まれた
- 毒ガス製造員の防護服は簡素で次々と中毒症状になった
- 対戦国に知られないよう大久野島は日本地図上から消された
- ベルサイユ条約で戦争に毒ガスを使用することを禁止
- ジュネーブ議定書でも同様に毒ガスの使用を禁止
- それでも大久野島では日本軍が毒ガスを密かに作り続けた
- 千葉県の習志野学校では毒ガス戦の訓練学校も行われた
- アメリカから毒ガスを使うなと警告を2度受けてる
- それでも日本軍は日中戦争で毒ガスを使った
- 終戦後は毒ガスを海に沈めたり土に埋めたり燃やしたりして処分した
- ベトナム戦争前の1963年に休暇村かオープン
- ベトナム戦争(1970年)でアメリカ軍は毒ガスに含まれる枯れ葉剤(ダイオキシン類)を使った
- イラン・イラク戦争(1980年)でも毒ガスが使われた
大久野島へ行く方法
大久野島へは船でのみ行くことができて、大久野島行きのフェリーは忠海港から出航しています。ちなみにフェリーには車も乗船可能。
忠海港の最寄駅はJR呉線の忠海駅。無人改札の小さな駅です。駅から歩いて10分程度の場所に忠海港があり、そこから大久野島行きのフェリーに乗船することができます。
フェリーの乗船時間は約15分ほど。空調の効いた室内席もありますが、デッキに出て風を感じてもいいでしょう。瀬戸内海の景色も楽しめますよ。
交通機関名 | 大三島フェリー |
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運賃 | 忠海港~大久野島桟橋:大人1人160円(片道) |
大久野島ではウサギの餌や野菜が売られていない
大久野島ではウサギの餌となる野菜は一切売られていません。ですので、フェリーに乗る前にスーパーマーケットでキャベツやニンジンを買うといいでしょう。
忠海駅周辺では「マミー」という小さなスーパーマーケットがあります。
店名 | スーパーマミー |
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住所 | 広島県竹原市忠海中町2丁目4−15 |
連絡先 | 0846-26-0820 |
あとは、駅最寄のファミリーマートにウサギの餌としてドライフードが売られていました。
ただ、ドライフードは小さい粒なので、ウサギに指を噛まれることもあります。家族連れや動物が苦手な方は、必ずキャベツやニンジンを用意しておきましょう。
量の目安ですが、日帰りならキャベツ半玉とニンジン3本が適量。休暇村に1泊するなら、その倍あるといいでしょう。「多すぎでは?」と感じるでしょうが絶対に全部なくなります。それだけウサギ達はよく食べる!
うさぎの島は想像以上にウサギだった
フェリーを降りて、大久野島に到着するとウサギ達が駆け寄ってくるんです。むちゃくちゃ人に慣れています。でも、流石に抱っこは無理そうです。というか、抱っこはウサギのストレスになるので絶対に止めておきましょう!ストレスに弱い動物なので早死にします!
海沿いにいるウサギは観光客にたんまりと餌もらっており、午後には食い付きがイマイチ。そんな時は、山の上にGO!そこには飢えたウサギがたくさんいます。戦争中の廃墟巡りついでに、ぜひ餌をあげに行ってみて下さい。
ランチは休暇村本館の1階レストラン
特段美味しい!というワケではありませんが瀬戸内特産品のタコ料理を味わうにはいい機会です。刺身やタコ飯などなど。夏はビールが最高ですので、タコのから揚げと堪能しました。
大久野島を1周するならレンタルサイクル
毒ガス島と呼ばれるだけあって、大久野島には至る所に毒ガス工場跡があります。また、戦時中に使用したであろう砲台跡など、ちょっとした廃墟巡り感覚も味わえます。
ただ、徒歩で島を1周するのは、体力的にも精神的にも相当キツイ。特に夏場は立ってるだけでも疲れます。そこでおすすめなのがレンタルサイクル。休暇村の宿泊者は200円割引でロビー会計になります。
ここでは絶対に電動自転車をチョイスしましょう!コースの途中で急な坂道があります。200円分は楽できます。あと、電動自転車のバッテリーはすぐ切れるので坂道までは電池を節約しましょう。
大人用自転車(電動) | 宿泊者:600円 日帰り:800円 |
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大人用自転車 | 宿泊者:400円 日帰り:600円 |
子供用 | 宿泊者:400円 日帰り:600円 |
まとめ
可愛いウサギと触れ合える以外にも、毒ガス資料館で戦争の歴史が学べたことに満足感を得ました。ただ、海もキレイで大久野島は見所があり過ぎです。もし旅行日数に余裕があったなら、休暇村の宿泊施設に1泊すればよかったと軽く後悔。ちなみに夏休みやGWといったハイシーズンは絶対に予約が取れないので、早めの予約をおすすめします。
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