独立後はじめての青色申告を終えたWebフリーランスの確定申告まとめ

独立後はじめての青色申告を終えたWebフリーランスの確定申告まとめ

2014年の11月付けで会社を退職し、2015年1月1日付けで開業届と青色申告承認申請書を提出。そして2016年2月に人生初の青色申告を終えてきました。

所得税や控除といった税金に関しては全くの無知。経費や仕訳なんてホント意味が分からない。それよりも、生活費を稼ぐことで精一杯だったWebフリーランス(アフィリエイター)が無事に青色申告を終えた経緯をご紹介します。

確定申告をしなければ事実上の脱税になる?

会社員であれば「払いすぎた税金が戻って来る」と聞いてワクワクしながら行う確定申告ですが、個人事業主にとっては収入を申告して所得税を明確にするために行われます。脱税は言い過ぎですが故意に申告しない場合は「ほ税」と呼ばれる行為になります。

会社員は年間20万超・専業者は年間30万超で申告義務あり

会社員であれば年間所得20万円、専業者であれば年間所得38万円を超えた時点で確定申告が必要です。なお、所得になるのでドメイン代金などの経費を引いた金額です。ですが、年間売上が1000万円で経費が980万円だと明らかに怪しいので、おそらく税務署の調査が入るでしょう。

ちなみに、青色申告なら赤字を翌年に引き継ぐことができるので、所得がマイナスの場合は申告することで節税になります。

確定申告の日程

毎年2月16日~3月15日の期間中に、前年度分(1月1日~12月31日)の確定申告と所得税を支払います。確定申告は必要な申告書を持参して管轄の税務署で行います。私が住んでいる船橋市では特設の相談会が開かれていました。所得税は指定の口座引き落とし、もしくは銀行か郵便局の窓口で支払えます。

ちなみに、3月15日を過ぎると無申告加算税や延滞税が取られるケースもあるようです。

青色申告で65万円控除を受けたいがための覚悟

私が青色申告を選んだ理由は他でもない65万円の控除が目的です。青色申告を行う場合、控除額を10万円か65万円かで選ぶこともできます。当然、65万円控除の方がいいに決まっていますが、10万円控除に比べ確定申告がかなり面倒になります。面倒な理由が下記の作成数書類の多さです。

青色申告に必要な書類

  • 損益計算書(売上と経費)
  • 損益計算書の明細(各月ごとの売上や仕入金額など)
  • 損益計算書の明細(減価償却や家賃など)
  • 賃借対照表(資産と負債)
  • 確定申告B 第一表(所得)
  • 確定申告B 第二表(所得の詳細)

作成して7年間保存しなければならない書類

  • 現金出納帳
  • 預金出納帳
  • 売掛帳
  • 買掛帳
  • 経費帳
  • 固定資産台帳
  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳

面倒な青色申告は会計ソフトでほぼ解決した

独立前の唯一の事前情報は「青色申告は絶対にソフトを使った方がいい」でした。はじめは無料のものを探し、次に買い切りのパッケージ版を探していましたが、最終的にクラウド版にしました。これが大正解。

手書きやエクセル

まず、手書きでの青色申告は絶対にやめましょう。仕訳が少ない事業ならいいかもしれませんが、Webフリーランスでも相当な仕訳量になりました。また、エクセルもおすすめできません。青色申告専用に作られたソフトじゃありませんからね。

無料の会計ソフト

無料で使える会計ソフトも探せばありそうですが、サポートがなかったり、そもそも情報が古い場合があります。数年の間に消費税だってコロコロ変わってますし。後々手直しで時間を取られるだけです。

パッケージ版・ダウンロード版

青色申告専用の会計ソフトには、数千円〜数万円で購入できるパッケージ版やダウンロード版のもあります。上記に比べかなりマシですが欠点もあります。年度ごとにアップデートが必要にで、ダウンロードしたパソコンでしか記帳できないなど不便です。また、データはパソコン内に保存されるためHDDが故障した終わり。サポートによる遠隔操作ができないため分からないところは自分で解決しなければいけません。

クラウド版

そして行き着いたのがクラウド版。クラウド版とはインターネット上で管理されたソフトのことで、ブラウザを使って記帳することができます。パッケージ版と比べ若干値段も安く、現物がないので邪魔になりません。

また、アカウントを更新するだけでアップデートは全自動。データは全て外部のサーバーに保管されているため安心。パソコンを買い換えても同じデータで記帳が可能です。

なかでも一番助かった事が、WindowsでもMacでも使えるというところです。パッケージ版・ダウンロード版はインストールする際にWindowsかMacかを選びますよね。クラウド版には、そういったOSの垣根がない点も大きなメリット。家ではデスクトップWin、外出先ではMBAと両刀使いのWebフリーランスの私にとってはクラウド版しか考えられません。ちなみに私が使っている会計ソフトはMFクラウドです。

MFクラウド公式サイト:https://biz.moneyforward.com/

仕訳について

青色申告をある程度の仕訳方法は決まっているものの、細かいルールは自分が決めるのが青色申告でした。法人であればもっと厳密で厳格な仕訳ルールがあるようですが、いざ確定申告を終えてみると、個人事業主ならそこまで厳密に仕訳しなくてもいいのかなといった印象でした。

発生主義と実現主義と現金主義

青色申告には、お金が発生した日を仕訳日にする「発生主義」、お金が確定した日を仕訳日にする「実現主義」と、お金が口座に振込まれた日を仕訳日にする「現金主義」があります。

業種によって費用にどれを採用して収益にどれを採用するかはことなりますが、私は費用を「発生主義」で収益を「実現主義」としました。おそらく一般的にこの方法で間違いなく、Web制作もアフィリエイトも共通だと思います。

費用 発生主義(支払いを行った日で仕訳)
収益 実現主義(報酬が確定した日で仕訳)

家事按分

自宅で仕事をするフリーランスにとっては家事按分が一つの障壁でした。家事按分とは私用と事業用で共有する経費をどう按分するか?ということです。

明確な決まりはなく何をどれだけの割合で経費にするかは事業主任せ。当然やり過ぎは税務署に目を付けられるので、家賃、電気代、ネット料金など、どういう割合で経費にすれば認められるかネットで調べまくりました。

あろうことか、独立一年目のこのタイミングで引越しもしてしまい多くのことを学びました。簡単に説明すると自分は下記のような割合で経費にしています。

家賃 総面積に対して30%
電気代 コンセントの使用率と電力を考えて53%(絶妙)
インターネット料金 全額経費
携帯料金(格安SIM) 仕様も含むので半額の50%
引越し費用 家賃同様にかかった費用の30%

電気代に関しては「コンセントの使用率とかウケるw」と言われそうですが、MFクラウドからタダで送られてきた本に書いてあったんだから間違いではありません。

青色申告 家事按分 電気代

Webフリーランスの仕訳

主にクラウドソーシング経由のやりとりになるため、管理画面の報酬確定日と入金日を記帳するだけです。MFクラウドなら自動仕訳もできるそうな(自動系は不安なので使ってません)。あと、直接契約のWeb制作案件は、納品日を確定日として仕訳をしました。他にもいろいろありますが、Webフリーランスの詳しい仕訳については後日別記事でご説明する予定です。

アフィリエイトの仕訳

アフィリエイトは発生と確定がありますが、私は確定日で仕訳しました。発生の段階ではいくらの報酬になるか実現していない状態です。つまり、売り上げたのは5月だけど報酬が確定したのは6月だから6月の売上にするといった感じですね。

その他にも、ドメイン代金は支払い手数料だとか、ポイント購入は貯蔵品だとか細かなルールはありますが、アフィリエイトの詳しい仕訳についても後日別記事でご説明する予定です。

事業用と私用の口座の区別

事業用と私用の口座は分けた方が良いと散々聞いてはいましたが、家賃の口座引き落としなど気付いた時には既に遅かったのが事実です。

青色申告では、事業に使用する口座は開始残高と決算時の残高も申告しなければなりません。また、預金出納帳は口座一つ一つの取引明細を記入します。つまり、口座が多ければ多いほど、記帳が複雑で管理が面倒になるということです。

ちなみに私はゆうちょ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ジャパンネット銀行の4つの口座すべてで事業に関わる取引を行っていました。おかげで、通帳記入のために何度もATMへ行きました。

社会保険料控除について

社会保険料とは、国民健康保険や国民年金保険などが該当します。その年に支払った保険料は全額控除にすることができます。このことを知らない独立当初は「健康保険高けぇ~免除ないの?」「国民年金とか全額免除余裕〜」とかほざいていましたが、現在は改心しています。

ちなみに、国民年金は過去の免除や未納分を払うこと(追納)が可能で、支払った金額は全額その年の控除になります。ですので、今年の通知が来たら合わせて支払う予定。おそらく7桁行くかもしれませんが、全額控除で大きな節税になります。さらには、世間体の負い目も払拭でき、世の中に貢献できるなら苦しくありません。クルシクアリマセン!

小規模企業共済について

小規模企業共済とは、独立行政法人中小企業基盤設備機構という団体が運営している制度で、個人事業主でも退職金制度を実現できる共済です。かなり怪しい名前ですが、節税のために利用している個人事業主は以外と多く、加入すると最大年間84万円の控除が受けられます。仕組みはちょっとややこしいので、詳細は別記事で説明します。

同じ中小機構が運営している制度に経営セーフティー共済というものもありますが、開業1年目は加入できないため、詳しい説明は改めます。

参考リンク:独立行政法人中小企業基盤設備機構

ふるさと納税について

節税として何かと話題のふるさと納税も使いました。寄付金控除として、実質2000円で特産物が購入できるとのことで、試しに広島の動物保護団体に3万円寄付しました。

後日、広島県産コシヒカリと絶品ミルクジャムが送られてきて、歓喜の時もつかの間。青色申告の65万円控除と小規模企業共済の84万円控除と経費を差し引いたら、ふるさと納税控除が適応されなくなりましたとさ。

基礎控除について

基礎控除は誰でも38万円の控除が適用されます。会計ソフトで確定申告書を作成する場合は自動で記入されています。

その他の控除

生命保険に入っているのであれば生命保険料控除が受けられます。事務所に地震保険をかけていれば地震保険料控除もあります。あとは、家族などを事業専従者としている場合や、嫁や子供といった配偶者がいる場合にも控除が利用できます。

クレジットカードは何枚必要?

Yahoo!リスティング広告など、クレジットカードでなければ決算できないサービスもありますが、クレジットカードは一枚あれば十分でした。いい大人であれば、会社を辞める前でも一枚くらい持っているはずです。

それよりも、今回の青色申告はジャパンネット銀行のVisaデビットが大活躍しました。クレジットカードは翌月まとめて引き落としになるため、仕訳で「未払い」を使う必要がありますが、Visaデビットなら現金引き落としなので「未払い」を使う必要がなく、仕訳が随分と楽になりました。Visaデビットはかなりおすすめです。

e-Tax(イータックス)について

わざわざ税務署に行かなくても自宅から確定申告ができるe-Tax(イータックス)。会計ソフトも専用ファイルの作成に対応しており、なんでもネットで完結させたい自分にとっては魅力的でした。が、どうやらマイナンバーカード、ICカードライタが必要らしく、今回の確定申告には間に合わないと断念。次回以降に挑戦したいです。

まとめ

独立後、稼ぐことと同じくらいハードルを感じていた青色申告。最強のクラウド型会計ソフトとして人気のMFクラウドを用いても、まず理解するのにかなりの時間がかかりました。ですが、受けたい控除は全部利用できたし(ふるさと納税は失敗)、結果としては大満足です。そして何よりいい経験になったと実感しています。

金の流れを知り、節税を考えて、どうすれば手元に資金が残るのか。ただ面倒だと渋々やっていていは、知り得ないことをたくさん知ることができました。確定申告は延々に慣れることのない作業かもしれませんが、自分の事業と向き合ういい機会ではないでしょうか。お後がよろしいようで。

おすすめリンク:国税庁:確定申告特集ベージ

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